「これが、あなたの今の実力よ」【とめはねっ!/河合克敏】
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書道なのに熱血という斬新コンセプトの「とめはねっ!」ヒロインは、柔道日本一の腕前を持つのに書道部を兼部するという変わり種。というのも自分の字の汚さにコンプレックスを持っていて、奇麗な字を自分で書けるようになりたいという強い気持ちがあるから、時には大事な柔道の試合前に練習を飛び出して書道の練習をするくらい、書道にも前向きに取り組んでいるのです。
そんなヒロインも2年生になり、自分を慕う1年生が柔道部だけでなく書道部にも追っかけ入部。しかしその1年生は子供の頃に書道をたしなんでいたこともあり、ヒロインが苦労した「永」の字もたやすくクリアしてしまう。あせるヒロイン。
そんな1年生へ次に課されたのが、お手本を忠実に真似して書く「臨書」なのだけれど、さらさらっと書き上げた1年生に対して部長は「これはだめ!」と厳しく指導。そしてヒロインに「お手本を書いてあげて」と頼むのです。
自分の字にコンプレックスを持っているだけに、嫌々ながら書き始めた臨書だったけれど、いざ実際に書き上げてみると自分でもびっくりするほどのうまさ。驚いているヒロインに、部長が「これがあなたの実力なのよ」と諭すのでした。
自分の成長って、成長しているさなかだから自分ではなかなか気づかなかったりするんだけど、一度立ち止まってスタート地点から振り返ってみると、思った以上に成長していたりすることもある。責任感の強いひとほど「自分はまだまだ」と思い込んでしまってよけいな重荷を背負ってしまいがちなんだけど、一度ゆっくり立ち止まって自分が何をしてきたか、なにを学んできたかを振り返り、自分の成長を客観的に知ることもとても大事なことだなと痛感させられるエピソードです。
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