「男子三日会わざれば刮目して見よ」【ダイの大冒険/三条陸・稲田浩司】
魔王軍百獣魔団長のクロコダインと主人公である勇者ダイが再戦したときにクロコダインが発した言葉。初めて戦ったときに比べてダイがあまりにも成長していたことに驚きを覚えるとともに、クロコダインの脳裏をよぎったセリフであります。しかしクロコダインは武闘派のくせに知的だなおいw
ダイの場合はその成長率があまりにも高すぎますが、一般の世でも人は日々成長しているもので、「あいつはああだ」と自分の中でレッテル貼っていると、意外ともっと実力をつけていたりするもの。あまり先入観に影響されず、常にその人を客観的に見られるような自分でありたいものです。
余談ですがダイの大冒険はドラゴンクエストの派生マンガではありますが、マンガとしても非常にクオリティの高い作品。ドラゴンクエストの世界を壊さないながらも「トベルーラ」「メドローア」などのオリジナル魔法を自然に溶け込ませつつ、シナリオとしても伏線の張り方がお見事。ポップが賢者(本人曰く大魔道士)になった際も、ストーリー序盤のダメダメキャラの時に「いっぱい魔法だけは覚えたんだけどどれも使えない」という設定が「ほぼすべての魔法を使いこなせる」に転じたあたりの鳥肌っぷりったらなかった。あれだけの長編大作をだれることなく書ききった腕も見事で、「デスノート」といい「ヒカルの碁」といい、そして「バクマン」といい、やはり原作と作画は分かれた方がいい仕事するのかなと思いました。
なんだか今回はマンガ評になっちゃったな。まあいいか。
Dragon quest—ダイの大冒険 (1) (集英社文庫—コミック版)
【新企画】次回予告「憎しみより友愛を!」お楽しみに!